親鸞聖人絵詞傳要訳 2

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御父有範朝臣と念珠を持つ親鸞聖人

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合掌礼拝を行う親鸞聖人




翌年癸巳(みずのとみ)四月一日 12ヶ月(旧暦)にして誕生され、如来滅後2122年にあたり、夢のお告げの通り「十八公麿」と名付けました。

当年十一月には起き上がり歩かれ、人々は世にも稀な事であると驚きました。

二歳の秋半ばに 御父有範朝臣(あそん)の膝の上で、六字名号をふた声となえ、その声は大きく、あざやかで勇まし人のようでした。

またよく名号をとなえ、遊びも経巻をとり拝し、念珠をもって遊び、仏号を唱えていました。

四歳の二月十六日酉の刻(午後六時)ころ十八公麿 家の中にいないので驚き尋ね探したところ、庭の樹の下におられ、土を練って仏像をつくられ、西に向かい合掌礼拝、半時(現在の一時間)も恭級していました。