2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

親鸞聖人絵詞傳要訳 7

九歳の春 伯父範綱卿へ仕切りに出家ののぞみを申しているが、十八公麿まだ幼く、その志があっても、年を経て状況が変わってしまえば、今の方向はあやまりになってしまいます。 父母の名をも辱めることなるのを案じるが、かねがね父有範朝臣卒去のとき、入胎…

親鸞聖人絵詞傳要訳 6

範綱卿 宗業朝臣などが慰め、法華経の中の四要品(しようぼん)などを授け、これにて母上の菩提を弔うことは教養の第一で、愁傷に沈んでいる心の疲れをとることをさとし、そのことを聞いて、それからは昼夜わたり要品を読誦し、しまいには全てをそらんじまし…

親鸞聖人絵詞傳要訳 5

八歳の春より伯父三位の卿 又は南家の儒生日野民部忠経(ただつね)に従い、孝経・論語などを読み、広く六経も読み 集蛍映雪怠りなく 老子文選の書に至るまで多くを習熟しました。 同年五月二十一日御母吉光女は病に伏していましたが、遂に虚しく世を去られ…